冬から春にかけてスーパーに並ぶいちごはいい香りがしてつい買っちゃいますよね。
最近では品種も増えて夏でも食べられるようになったいちごですが、どんな栄養が入っていてどんな効果効能があるのか知っていますか?
いちごはビタミンCやアミノ酸、ポリフェノールが多く、抗酸化作用が強い果物です。(厳密にはいちごは野菜です。)
ただ、私としてはポリフェノールの効果に疑問に思うこともあって、そのこともお話していきます。
「いちごの栄養ってどんなものがあるの?効果は本当にあるの?」って疑問、興味のある人はぜひ、読んでみてください(^^)
栄養成分と体への効果
いちご100グラムに含まれる栄養素と成分量
では、いちごの栄養成分を私なりにまとめましたのでみていきましょう。
- エネルギー:34キロカロリー
- 水分:90グラム
- たんぱく質:0.9グラム
- 脂質:0.1グラム
- 炭水化物:8.5グラム
- 単糖当量:6.1グラム
- カリウム:170ミリグラム
- アミノ酸:740ミリグラム
- 不溶性食物繊維:0.9グラム
- 水溶性食物繊維:0.5グラム
- ビタミンC(アスコルビン酸):62ミリグラム
- 葉酸:90マイクログラム
- アントシアニン:21ミリグラム
- エラグ酸:100グラムあたりの含有量は不明
- キシリトール:360ミリグラム(乾燥重量100グラムあたり)
参考元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)※アントシアニン・エラグ酸・キシリトールは除きます。
赤文字の栄養素はいちごの栄養として一般的に注目されていますが、いちごを食べて効果が期待できるのか気になったので調べました。
まず、いちご100グラムっていちご何個分なのかというところですね。
中サイズのいちごが1粒:約15グラムなので、7~8個を目安にしてください。
では、赤文字にした栄養成分からみていきましょう。
アミノ酸
いちごには18種類のアミノ酸が含まれています。
いちごを1日7個以上食べていれば、必須アミノ酸の1日に必要とする量を摂ることができます。
【アミノ酸の効果】
- 筋肉や体力の強化
- 疲労回復
- 成長促進
- 安眠効果
- 肌荒れ予防
- 免疫力アップ
- 二日酔い
- 脳機能活性
- ダイエット
- 冷え性改善
- コレステロール値抑制
このようにいちごには様々な効果があるアミノ酸が豊富に含まれています。
食物繊維(不溶性食物繊維・水溶性食物繊維)
成人の目標量としてる1日の摂取量は男性20グラム以上、女性18グラム以上です。
いちご約7個に含まれる食物繊維は不溶性0.9グラム・水溶性0.5グラム、合わせて1.4グラム。
不溶性と水溶性どちらかに偏っているのもよくないので、バランスはいいですね。あとは他の食べ物からも食物繊維を摂るように意識しましょう。
もし、便秘でお悩みなら焼き芋も効果的ですよ(^^)
【関連記事】>>>焼き芋のダイエット方法は無理なくできる!便秘解消にもオススメ!
ビタミンC(アスコルビン酸)
いちご約7個に含まれるビタミンCは62ミリグラムです。
成人が1日に必要とする摂取量は100ミリグラムですから、デザートとして食べるだけで1日に必要な量の半分以上を摂取できてしまうんです!
ビタミンCはメラニン色素の生成を抑えたり、コラーゲンの生成に必要で肌に効果的なのはもちろんのこと、ストレスや風邪に対しても抵抗力を付けてくれます。
その他にも、がんや動脈硬化、老化などを防ぐ効果が期待されています。
ただ、ビタミンCは水溶性なので扱い方に注意しないと流れ出てしまいます。
また、熱に弱いので生で食べるのがオススメ!
洗い方についてはこちらの記事で確認してください。
【関連記事】>>>いちごの洗い方の注意点!残留農薬の危険性は心配ない!?
葉酸
葉酸は細胞の分裂や成熟に大きく関わる栄養素なので、胎児や成長期の子供にとっては重要な栄養素になります。
ただ、妊娠中は、通常の倍以上の摂取が必要になるので妊婦さんにはサプリの利用をオススメします。
一般成人の1日の推奨量は240マイクログラムです。
いちごを約7個食べれば1日推奨量の約38%を摂ることができます。
葉酸もビタミンCと同じく熱に弱く、水溶性なので流れ出てしまいます。
できるだけ生で食べたほういいですね。
アントシアニン(アントシアニジン)
いちご100グラムに含まれるアントシアニンは21ミリグラム。ベリー系の中では少ないほうですね。紫色が濃く、黒に近い色の果物ほど含有量が多い傾向にあります。
いちごのポリフェノール含有量は品種によっても違いますし、何番目に咲いた花からできたいちごなのかによっても含有量が変わるので全部のいちごが同じ含有量というわけではありません。
アントシアニンはポリフェノールのひとつで、目の疲労回復や視力への効果が期待されるといわれてますが、実際のところは目への効果は期待できません。
視神経細胞であるロドプシンの再合成促進に役に立つアントシアニンですが、目を使っている限りロドプシンは再合成と分解を繰り返してますので、アントシアニンがないとダメになるというわけではないですし、アントシアニンによって視力が向上するということもありません。
日本農芸化学会で掲載されている論文によるとアントシアニンの吸収率は2%との記述もありました。
ただ、別の論文では吸収率が低くても体への効果が出ているということで、まだ研究が必要だということが書かれていました。
他にも調べてみると、一部のガン、糖尿病、動脈硬化、メタボなどの生活習慣病に対しても効果があるという研究結果が出ています。
アントシアニンは抗酸化作用が非常に強い成分なので、病気の予防、老化防止として効果が期待されています。
【情報参考元】
Wikipedia
もりや眼科
川本眼科
食品分析開発センターSUNATEC
中央大学 津田研究室
長崎県農林技術開発センター(PDF)
癌を防げるかイチゴの深紅(PDF)
日本農芸化学会(PDF1)
日本農芸化学会(PDF2)
エラグ酸
いちごに含まれている抗酸化物質はビタミンC、アントシアニン、エラグ酸の3つですが、この中でいちごの抗酸化物質の大部分を構成しているのがエラグ酸なんです。
いちごの品種によって含有量はバラツキがあります。
891.1~1566.2μg/FWg
単位については100グラムあたり換算がわかりませんでした。ごめんなさい(´・ω・`)
お茶に含まれるカテキンとはお互いに効果を打ち消し合ってしまうので、食べ合わせには注意しましょう。
抗酸化作用があるエラグ酸について有力な情報を調べてみましたが、食べ物を摂取して体内で効果があるとする研究結果などが見当たらないんですよねぇ・・・。
動物実験では抗癌作用や抗酸化作用が認められているんですが、人に対しての効果がはっきりしていないようです。
アメリカでは「エラグ酸は癌や心臓病に効果がありますよ~」と宣伝したエラグ酸サプリ販売業者が法律に違反しているとして、アメリカ食品医薬品局から警告書を受け取っています。
なので、せっかくのエラグ酸ですが効果はあまり期待できないですね(´・ω・`)
でもまだ望みは捨ててはいけません!
エラグ酸は皮膚に塗布することでシミ抑制効果があるんです。
いちごとは関係なくなってしまいますが、エラグ酸は美白ポリフェノールともいわれています。
チロシナーゼという酸化酵素がメラニンを作るのですが、エラグ酸はその酸化酵素を抑える働きがあります。
「色素沈着症に対するエラグ酸配合製剤の有用性評価」という論文では、炎症後にできたシミで効果を実感した人が約9割、肝斑や老人性のシミでは約7割の人が効果を実感したとの報告があります。
あ、でもいちごを直接体に塗らないでくださいね(*^^*)
【情報参考元】
Wikipedia
農研機構(PDF)
色素沈着症に対するエラグ酸配合製剤の有用性評価
キシリトール
いちごに含まれるキシリトールは乾燥重量100グラムあたり約360ミリグラムあります。
乾燥重量とは水分を無くして乾燥させた状態の重量のことです。
いちご100グラム(7個分)を乾燥重量で換算すると 100グラム-水分90グラム=10グラム
キシリトール含有量は乾燥重量1グラムあたり3.6ミリグラムなので、10×3.6=36ミリグラム
となるので、生のいちご100グラムあたり36ミリグラムのキシリトールが含まれているという計算になります。
キシリトールは甘味料でありながら虫歯を抑制する働きがありますが、この効果が期待できるのはキシリトールだけで考えた場合です。
なので、歯医者さんが販売してるキシリトールガムはほとんど糖は入っていません。
いちごに練乳や砂糖をかけて食べたらなんの意味もないですし、いちご以外にも1日の間でいろんなもの食べますよね?
キシリトールが入っているから虫歯にならないという単純なことではないので、歯磨きはちゃんとやりましょう(^^)
その他の栄養素
【エネルギー】
エネルギーは34キロカロリーと低カロリーですね。
これはいちごだけでのカロリーなので練乳や砂糖を混ぜたらカロリーは一気に上がりますから注意してくださいね。
【水分】
水分をみて驚きました(・∀・)
100グラム中90グラムが水で、あとの10グラムに果肉分と栄養成分が詰まってるってことですね。
この水分が逃げてしなびてしまわないように保存方法も確認しておきましょうね!
【関連記事】>>>いちごの保存方法から長持ちさせるポイントをご紹介!【常温・冷蔵・冷凍】
【炭水化物(単糖当量)】
炭水化物の下に記載しました『単糖当量』ですが、これは単糖類のグルコース(ブドウ糖)に換算した数値で、ブドウ糖として計算すると6.1グラムですよ~という値です。
炭水化物の含有量は少ないので、1日7~8個くらいならダイエット中でも安心して食べられますね(^^)
【カリウム】
カリウムの含有量は170ミリグラムです。
これに関しては、他の果物(100グラム)と同じくらいの含有量なので特徴的ではありませんが、食べ物の中では果物に多く含まれている栄養素です。
効能としては、体内の余分な塩分を外に排出する働きがあるので、血圧が気になる方・むくみが気になる方は果物や野菜を摂るようにしてみてください。
腎臓の働きが悪いとカリウムがうまく排泄できず蓄積してしまい、危険な不整脈や突然死することもあるので、腎臓が悪い場合は医者の判断に従ってください。
さて、ここまでいちごの栄養についてみてきましたが、長い文章で疲れましたか?
いちごを食べてビタミンCを補給しましょう(^^)
今度はいちごの栄養を効率よく吸収させる方法をお話します。
栄養の吸収率をアップさせる「といわれている」方法
ここでは私が独自に調べて見つけた吸収率を上げる方法を私の主観を交えてお話していきます。
見出しに「といわれている」と表現しているのは、その情報を疑っているからなんです(^_^;)
実践して害になる方法ではないので、試してみたいと思ったらやってみてください。
では、ビタミンCとアントシアニンの吸収率をアップさせる方法をご紹介します。
ビタミンCを効率よく摂取するには食後がオススメです。
空腹時より食後に摂取したほうが1.6倍も吸収率があがるんです。
食後のほうがゆっくり消化吸収されるので、その間にも体内のビタミンCは消費していくので余る率が下がるんですね。
余ったビタミンCは体外に排出されてしまうので、無駄にしないために食後が良いということです。
ビタミンCは1000ミリグラム以上を一度に摂ると吸収率は下がってしまいますが、いちごに含まれているビタミンCの量であれば特に心配はありません。
ビタミンCは熱に弱いので、いちごを生で食べるのが一番です(^^)
アントシアニンはアルコールと一緒に摂ると吸収率が上がるといわれています。
理由は、「アントシアニンは水溶性だから」ということなんですが、水溶性だからというのが理由ならアルコールじゃなくても水でもいいんじゃないかと私個人は思ってしまいます(^_^;)
それにアルコールを摂ることで活性酸素が増えるので、ポリフェノールの抗酸化作用をそこで消費してしまってあまり意味はないのでは?と疑問に思います。
飲み過ぎに注意してください。
続いて、テレビでも紹介されていたいちごの栄養を効率よく摂る方法をご紹介します。
その方法は、牛乳や練乳と混ぜていちごを食べると吸収率が上がるんだとか。
乳製品の脂質が吸収を助けるそうなんですが、調べてもそのような情報が見つからないんですよね・・・。
お医者さんが紹介していましたし、いちごと乳製品は相性が良いですから試してみてもいいですね(^^)
練乳を使う場合は糖分が多くなりますから付け過ぎ注意です。
まとめ
いちごの栄養と効果をまとめると、『ビタミンCとアミノ酸、食物繊維に期待!』 といったところでしょうか。
ポリフェノールについてはまだ人間での研究が進んでいないので「効果がある」、「効果がない」という意見があり、はっきりいえない部分ですね。
でも、体に悪いものではないのであまり気にしなくてもいいでしょう。
食べ方としてはやっぱり生で食べるのが一番!
難しく考えずにおいしく食べれば体が喜びます(^^)
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