10月も終わり頃になると空気が乾燥してきます。
洗濯物が乾きやすくなるのはいいんですが、空気が乾燥してると静電気がパチパチして嫌ですよねぇ。
せめて室内の湿度はコントロールしたい。
でも、加湿器って『スチームタイプ』、『気化式タイプ』、『超音波式タイプ』『ハイブリッドタイプ』って4つのタイプがあってどれがいいのか迷いますよね。
結局、私は『気化式タイプ』を買いました。買って使ってみたからこそわかるメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
あ、ちなみに今回の気化式タイプは『ヒーターレス気化式加湿器』についてです。この『ヒーターレス』というのも重要ワードですのでお楽しみに(^^)
『どのタイプがいいのか悩んでいる。』、『気化式加湿器の効果は?』、『気化式加湿器のお手入れってめんどうかな?』と迷っているあなたに是非読んでもらいたい記事です。
気化式加湿器のメリット
- 電気代が安く経済的
- ヒーターを使わないのでヤケドの心配がなく安全
- 結露しにくい
電気代が安い
電気代が安い理由は、『スチームタイプ』や『ハイブリッドタイプ』にあるようなヒーターで加熱するタイプではないので、その分電気を使わないからです。
商品名に『ヒーターレス』と書かれているのを確認してください。
私が使っているパナソニックの『FE-KXF15』を強モードで1時間運転した場合の電気代は1円です。(情報元:Panasonic FE-KXF15のスペック)
比較対象として、気化式タイプにヒーターを組み合わせたハイブリッドタイプ【SHARP HV-H75】を強モードで1時間運転した場合の電気代は約9.1円です。(情報元:SHARP HV-H75の仕様/寸法)
ヒーターがあるのとないのとでは、9倍も電気代に差が出るんですね。
製品の加湿能力が低ければ、消費電力も小さくなる傾向なので、今回比較した大容量サイズより小さいサイズなら電気代はもう少し安くなりますが、リビングなど広めの部屋で使うなら大容量の加湿器がおすすめ。その理由は後ほどお話します。
ヤケドの心配がなく安全
もうひとつのメリットとして安全性の高さがあります。
気化式加湿器は水を加熱しないので、吹き出し口を触ってもヤケドの心配がありません。小さい子供やペットがいる場合は、『ヒーターレス気化式加湿器』か『温風気化式のハイブリッドタイプ』がおすすめです。
こちらのタイプはヒーターを使いますが、水を直接加熱するのではなく、ヒーターで暖まった空気をファンで送って、常温の水を気化させて加湿させる方式です。
また、ある程度加湿されるとヒーターは停止して、ヒーターレス気化式加湿器と同じ状態でファンだけの加湿運転に切り替わります。
結露しにくい
スチームタイプや超音波タイプで加湿量(湿度)を設定できないタイプは結露しやすいですが、気化式タイプやハイブリッドタイプは自動運転であれば、湿度が50%~60%になると弱くなるか停止するので、結露しにくいタイプといえます。
『結露しない』というわけではありません。私も使っていて結露はします。
実家でストーブを使っていた時は窓がビシャビシャになってましたが、気化式加湿器では少し曇る程度なので、湿度を設定できない強制的加湿と比べるとかなりマシです。
このように経済性や安全性の高さ、結露のしにくさは生活の中で大きなメリットですが、デメリットもありますので、そちらも確認していきましょう。
気化式加湿器のデメリット
【私が感じるデメリット】
- 空気がヒンヤリして肌寒く感じる
- 部品に付着した白い水垢を落とすのが大変
【その他に一般的に言われているデメリット】
- 加熱しないので、カビや雑菌が繁殖しやすい
- フィルターの寿命が来たら交換が必要
- 加湿能力に不満
といったところです。
空気がヒンヤリして肌寒い
空気がヒンヤリしてしまうのはヒーターを使わないので仕方ないですね。
寒い季節は、エアコンを使って部屋を暖めているので、室温が下がることはないですが、加湿器から出てくる風が空気の流れで自分の所に来ると少し寒く感じます。
なので、部屋の空気の流れを考えて、加湿器を置く場所を決めたほうがいいです。
『空気が冷たく感じるなら、夏に使えば涼しく感じるのでは?』という発想をする人もいます。いわゆる打ち水効果と同じで、『気化熱で空気中の熱を奪っていけば涼しくなるのでは?』と思うかもしれませんが、湿度の高い日本の夏にわざわざ湿度上げたいですか?
部屋の暑さ対策なら、素直にエアコンで対処するのが賢明だと個人的には思います。
掃除が少し面倒
ヒーターレス気化式加湿器は加熱しないので、『フィルターにカビが発生』、『水に雑菌が増殖』という不安があります。
なので、冬の間、完全放置というわけにはいかず、定期的な掃除が必要になります。
取扱説明書には1ヶ月に1回の掃除を推奨してますが、私はめんどくさがりなので、3ヶ月に1回です。(すみません。でも意外と大丈夫。)
使用環境が悪い(空気が汚れやすい)場合は、1ヶ月に1回は掃除が必要かもしれません。時々、汚れ具合を確認するようにしてください。
それで、なぜ掃除が少し面倒なのかというと、水が溜まるトレーや加湿フィルターをはめ込むフィルター枠に白い水垢が固まってしまうからです。(説明はPanasonicのFE-KXF15を例にしてます)
よく使われる掃除方法は、クエン酸を60℃のお湯に溶かして1時間から3時間程つけ置き洗いします。
それでも落ちない水垢もありますので、ヘラ状の物(マイナスドライバー、割り箸、ヘラなど)で擦り落とします。
この時、強く擦ると部品が破損したり、傷が付いてその隙間に水垢が付きやすくなって厄介なことになってしまいますので、力加減やヘラの材質に注意してください。
部品だけの販売もしてますし、汚れがひどくなってどうしようもなくなったら新製品を買うというのも手です。
掃除の仕方は製品の取扱説明書の通りにやったほうが故障の心配もないので、まずは取扱説明書の通りにやってください。
加熱しないのでカビや雑菌が繁殖しやすい
私が今使ってる加湿器は2シーズン使って、3シーズン目に入りました。
カビは今の所出てないです。製品に防カビ剤がついてるのもポイントだと思います。
防カビ剤がない製品の場合、ちょっと心配ですよね。
ヒーターレス気化式加湿器は加熱しないタイプなので、カビや雑菌が繁殖しやすい環境です。
では、このデメリットの対策はなにをしたらいいかというと
- 水は水道水を必ず使う
- 吹出口から出る空気が臭かったら、できるだけ早く掃除する
- 長期間使わない時は水を捨て乾燥させる
- 月に1回掃除する
水は水道水を使ってください。塩素処理されていて雑菌が繁殖しにくいからです。
浄水器の水、アルカリイオン水、ミネラルウォーター、井戸水は腐敗しやすく、カビや雑菌が繁殖しやすいので使わないようにしてください。
家庭の状況によっては井戸水を使う場合もあるかもしれませんので、その時は掃除の回数を増やしてください。
要約すると、カビや雑菌対策は『水道水を使うこと』、『定期的な掃除』がポイントです!
フィルターの交換が必要
このデメリットは正直言ってデメリットではないと私は思います。
これも私の使ってるパナソニック製品を例に出すと、フィルターの寿命は10年と取扱説明書に書かれているんです。
使い方によってカビが生えてしまったとかで、早めの交換が必要になる場合もあるかもしれませんが、通常10年は交換不要ということなので、デメリットというほどではないですよね。
加湿能力に不満
気化式加湿器は湿度30%くらいの部屋を湿度50%にするには1時間~2時間かかります。ですが、私は気化式加湿器を使っていて、加湿能力に不満は感じません。
なぜなら、エアコンの乾いた空気で部屋を暖めると室内の空気が膨らむので湿度が下がります。だから、加湿能力が高い製品でもなかなか湿度が上がりにくいんです。エアコンを使わなければ加湿しやすいんですが、寒いですよね^^;
なるべく加湿しやすい製品がいいというのであれば、気化式以外の加湿器でいうと、スチームタイプは比較的加湿能力が高いです。しかし、ヒーターで水を加熱するので電気代もかかりますし、安全面も不安があります。
『加湿能力をとるか、電気代・安全面をとるか』 これは使う人の価値観ですので、納得いくほうを選んでください。
加湿器の能力に不満はないと言いましたが、大型タイプを使っているから不満が無いんだと思います。
加湿器を買うなら大容量です。
部屋の大きさにもよりますが、なるべく大きめがいい理由をこれからお話します。
加湿器は大容量がおすすめの理由
冬は寒ので、当然エアコンを使いますが、先程、電気代の話の時に『リビングなど広めの部屋で使うなら大容量の加湿器がおすすめ』と言いました。その理由を説明します。
エアコンを使って部屋を暖めると湿度が下がるので、加湿器はずっと『強モード』でないと湿度40%以上を保つことができません。(音も少し大きくなります。)
なので、リビングで使うなら大容量の加湿器でないとすぐ水が無くなってしまい、頻繁に給水しなければならなくなります。
それに、小さい加湿器は加湿能力が低いので、部屋の大きさに合ってないとなかなか湿度が上がらず不満が募ります。
私はプレハブ洋室42畳(69平方メートル)のモデルを12畳の洋室で使ってますが、ちょうどいいです。
まとめ
気化式加湿器のメリット・デメリットについてお話しました。
まとめると
メリットは、経済的と安全性の高さ。結露しにくい。
デメリットは、空気が冷たい。月に一度の掃除が面倒。
といったところでしょうか。
健康のためにも加湿は大切ですから、ケチケチせずにいいものを買いましょう!