かぼちゃの旬は9月~12月で、10月のハロウィン、12月の冬至と秋冬に馴染み深いかぼちゃですね。
かぼちゃは甘みがあっておかずとしてだけでなく、パンやスイーツにも適した万能野菜です。
今回はそんなかぼちゃの栄養、そしてその栄養にはどんな健康効果が期待できるのかをお話していきます。
まずは日本かぼちゃと西洋かぼちゃの栄養から見ていきましょう。ちなみによくスーパーに並んでいるのは西洋かぼちゃです。
かぼちゃの栄養
まずはゆでた日本かぼちゃ(100g)の栄養成分についてまとめました。
- カロリー:60kcal
- 水分:84g
- タンパク質:1.9g
- 脂質:0.1g
- 炭水化物:13.3g
- ナトリウム:1mg
- カリウム:480mg
- カルシウム:24mg
- マグネシウム:15mg
- リン:50mg
- 鉄:0.6mg
- 亜鉛:0.2mg
- 銅:0.07mg
- マンガン:0.09mg
- α-カロテン:45μg
- β-カロテン:810μg
- β-クリプトキサンチン:2μg
- レチノール活性当量:69μg
- トコフェロール:6.1mg
- ビタミンK:27μg
- ビタミンB1:0.08mg
- ビタミンB2:0.07mg
- ナイアシン:0.7mg
- ビタミンB6:0.13mg
- 葉酸:75μg
- パントテン酸:0.5mg
- ビタミンC:16mg
- 水溶性食物繊維:0.8g
- 不溶性食物繊維:2.8g
- リノール酸:7mg
- α-リノレン酸:19mg
- アミノ酸:1500mg(参考値)
次に西洋かぼちゃ(100g)の栄養成分についてです。
- カロリー:93kcal
- 水分:75.7g
- タンパク質:1.6g
- 脂質:0.3g
- 炭水化物:21.3g
- ナトリウム:1mg
- カリウム:430mg
- カルシウム:14mg
- マグネシウム:24mg
- リン:43mg
- 鉄:0.5mg
- 亜鉛:0.3mg
- 銅:0.07mg
- マンガン:0.15mg
- α-カロテン:18μg
- β-カロテン:3900μg
- β-クリプトキサンチン:90μg
- レチノール活性当量:330μg
- トコフェロール:5.8mg
- ビタミンK:22μg
- ビタミンB1:0.07mg
- ビタミンB2:0.08mg
- ナイアシン:1.5mg
- ビタミンB6:0.19mg
- 葉酸:38μg
- パントテン酸:0.62mg
- ビタミンC:32mg
- 水溶性食物繊維:0.9g
- 不溶性食物繊維:3.2g
- リノール酸:37mg
- α-リノレン酸:23mg
- アミノ酸:1100mg(参考値)
参考元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
かぼちゃは意外と水分が多いですね。そのほかに、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、β(ベータ)カロテン、トコフェロール(ビタミンE)、葉酸、ビタミンC、食物繊維、アミノ酸などが多く入っています。
ちなみにβ(ベータ)カロテン、α(アルファ)カロテン、βクリプトキサンチンはプロビタミンAであるカロテンです。その中でもβカロテンはビタミンAの効果が高いのですが、ビタミンAの変換率や体への吸収率は100%ではありません。
体に必要とされている1日の推奨量では男性成人で800~900μgとなってます。単純に上記のβカロテン含有量で見た場合、十分な量となってしまいますが、先程もお話したように全部が体に吸収されるわけではないので、レチノール活性当量という値に換算してビタミンAの摂取量を見ていきます。
なので、かぼちゃ100gのレチノール活性当量は日本かぼちゃ69μg、西洋かぼちゃ330μgなので、日本かぼちゃでは1日推奨量の約8%、西洋かぼちゃでは約36%ということになります。
西洋かぼちゃのほうが黄色みが強いので日本かぼちゃに比べてβ-カロテンの含有量が多いですね。
ではこれらの栄養成分にはどんな効果があるのか、次の章で見ていきましょう。
かぼちゃの効果効能
- 心臓や筋肉機能の調節
- 高血圧予防
- 骨粗しょう症予防
- アンチエイジング
- 動脈硬化予防
- がん予防
- 胎児の発育促進
- 貧血予防
- 便秘予防
- 免疫力アップ
- 疲労回復
かぼちゃに含まれる栄養でこれだけの健康効果が期待できます。ビタミンCは熱に弱いですが、かぼちゃのデンプンがビタミンCを熱から守るため壊れません。
皮にもβ-カロテンが豊富に含まれてますので、皮は残して調理するといいですよ。
抗酸化作用のあるトコフェロール(ビタミンE)も熱に強く、脂溶性で油との相性がいいので、天ぷらやかぼちゃコロッケなどにすると吸収が良くなります。
かぼちゃの種にも栄養はあるの?
かぼちゃの種にも栄養はありますが、果肉や皮に含まれる栄養とほとんど同じです。
健康を意識して種を食べてるのもいいんですが、かぼちゃの種を食べる場合、天日干しで乾燥させて、炒めて、皮をむくという工程が必要で手間がかかります。
栄養が果肉と同じであれば健康効果も同じなので、頑張って種を食べようとしなくても大丈夫なのではないかと個人的には思います。
どうしても種が食べたいのであれば通販で売ってる商品を買ったほうがお手軽ですよ(^^)
まとめ
かぼちゃの栄養は日本かぼちゃと西洋かぼちゃでだいたいの栄養成分はほぼ同じ量ですが、βカロテンの量は西洋かぼちゃが圧倒的に多いですね。
美容や健康効果もたくさんあるので、老若男女問わず食べてほしい野菜です。皮も種もワタも食べられるので捨てるところがほとんどないですから、いろんな料理に使ってみてくださいね。