とうもろこしの旬は6月から9月中旬ということでまさに夏の食べ物ですね。
とうもろこしは世界3大穀物に入っていて、世界人口の約半数の人が主食として食べています。
主食というと日本では米なので、主食=炭水化物というイメージがありますが、とうもろしにはエネルギー源だけでなくさまざまなビタミンやミネラルが含まれていますので、とうもろこしの栄養と効果効能について詳しくこの記事で解説していきます。
とうもろこしの栄養成分
- カロリー:350kcal
- 水分:14.5g
- たんぱく質:8.6g
- 脂質:5.0g
- 炭水化物:70.6g
- ナトリウム:3mg
- カリウム:290mg
- カルシウム:5mg
- マグネシウム:75mg
- リン:270mg
- 鉄:1.9mg
- 亜鉛:1.7mg
- 銅:0.18mg
- セレン:6μg
- モリブデン:20μg
- α-カロテン:11μg
- β-カロテン:99μg
- β-クリプトキサンチン:100μg
- トコフェロール:5.1mg
- ビタミンB1:0.3mg
- ビタミンB2:0.1mg
- ナイアシン:2.0mg
- ビタミンB6:0.39mg
- 葉酸:28μg
- パントテン酸:0.57mg
- ビオチン:8.3μg
- 水溶性食物繊維:0.6g
- 不溶性食物繊維:8.4g
- リノール酸:2200mg
- α-リノレン酸:91mg
- アミノ酸:8600mg(推定値)
参考元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
とうもろこし1本の重さは約260gですが、上の数値はツブツブの食べられる部分の100gにどのくらい栄養成分があるかを示しています。
同じとうもろこしでも缶詰のスイートコーンは栄養成分が少し減ります。下の栄養成分一覧にまとめました。カッコの中の数値は上の一覧にある生の栄養成分との差です。
- カロリー:82kcal(-268)
- 水分:78.4g(+63.9)
- たんぱく質:2.3g(-6.3)
- 脂質:0.5g(-4.5)
- 炭水化物:17.8g(-52.8)
- ナトリウム:210mg(+207)
- カリウム:130mg(-160)
- カルシウム:2mg(-3)
- マグネシウム:13mg(-62)
- リン:40mg(-230)
- 鉄:0.4mg(-1.5)
- 亜鉛:0.6mg(-1.1)
- 銅:0.04mg(-0.14)
- マンガン:0.06mg(+0.06)
- セレン:0μg(-6)
- モリブデン:0μg(-20)
- α-カロテン:19μg(+8)
- β-カロテン:19μg(-80)
- β-クリプトキサンチン:67μg(-33)
- トコフェロール:0.3mg(-4.8)
- ビタミンB1:0.03mg(-0.27)
- ビタミンB2:0.05mg(-0.05)
- ナイアシン:0.8mg(-1.2)
- ビタミンB6:0.05mg(-0.34)
- 葉酸:18μg(-10)
- パントテン酸:0.19mg(-0.38)
- ビオチン:0μg(-8.3)
- 水溶性食物繊維:0.7g(+0.1)
- 不溶性食物繊維:2.6g(-5.8)
- リノール酸:140mg(-2060)
- α-リノレン酸:7mg(-84)
- アミノ酸:2500mg(-6100)(推定値)
参考元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
生のとうもろこしと缶詰を比較すると含まれてる栄養成分は同じですが、量は全体的に缶詰のほうが少ないですね。
カロリーや炭水化物を気にするのであれば缶詰のほうがいいかもしれませんが、缶詰のほうは保存性を高めるために塩分が多めに入ってますので食べすぎには注意したほうがいいでしょう。
次はとうもろこしを食べるとどんな効果効能があるのかみていきます。
とうもろこしの効果効能
- 疲労回復
- 便秘解消
- 免疫力改善
- がん予防
- 肌荒れ改善
- 高血圧予防
- 糖尿病予防
- ダイエット効果
- アンチエイジング効果
とうもろこしは穀物なので炭水化物のイメージが強いですが、エネルギー源になることはもちろん、さまざまなビタミンやミネラルなどがバランス良く含まれてるので体にとって良い効果効能がたくさんあります。
また、とうもろこしを食べる時には茹でて食べることが多いと思いますが、でんぷんが多く入ってるので水溶性のビタミンをデンプンが包んでいるため栄養が流れて減ってしまう心配はありません。
食物繊維
とうもろこしの効果で特筆すべきは食物繊維ですね。とうもろこしの実の皮は『セルロース』という不溶性食物繊維がたくさん含まれています。とうもろこしが原型を保ったまま体外に排出されるのはこのセルロースがあるからなんです。
セルロースが腸内で水分を含み便のかさ増しの役割を果たし、腸内を刺激して便通を良くします。腸内環境が良くなることで、免疫力が上がり、大腸がん予防も期待できます。便秘が解消されることで、肌荒れ改善やダイエット効果もあります。
ほかには糖質や脂質の吸収を緩やかにするので、コレストロール値の改善、血糖値の改善が見込めます。
ビタミンE(トコフェロール)
ビタミンEは抗酸化作用に優れているので美容やアンチエイジングに効果的なビタミンです。茹でたとうもろこし1本で1日に必要なビタミンEを摂れてしまうので非常に効率がいいですよ。
缶詰ではビタミンEの含有量はガクッと減ってしまうので、美容目的なら茹でたり焼いたとうもろこしを食べるようにしましょう。
その他
他には骨の強化、骨粗しょう症の予防、貧血予防、胎児の成長促進などの効果があるビタミンやミネラルが含まれていますが、とうもろこしに含まれてる量が少ないので、他の食べ物から補う必要があります。
これだけ健康効果の高いとうもろこしですが、食べすぎに注意しなければなりません。次はその理由をお話していきます。
とうもろこしの食べ過ぎに注意
とうもろこしにはリノール酸が豊富に含まれています。このリノール酸はサラダ油やお菓子などの加工食品にも含まれています。
リノール酸を摂りすぎると免疫力が弱くなり、アトピーや花粉症などのアレルギー症状が起きやすくなったり、動脈硬化や心疾患の恐れがあります。
とうもろこしを食べたらお菓子や揚げ物などは控えるようにしてバランスをとりましょう。
缶詰であれば、リノール酸の含有量はグッと少なくなるので、油が気になるようであれば缶詰を選択してみてください。
まとめ
とうもろこしは便秘解消や生活習慣病の予防が期待できます。また、ダイエットや美容の一助にもなるので積極的に摂りたいところですが油の摂りすぎにもなりかねないので注意しなければなりません。
また、とうもろこしは収穫した日に食べるのがオススメです。理由は時間が経つとどんどん甘みが薄くなってしまうからです。傷みやすく日持ちしないので、買ってきてすぐ食べないのであれば、加熱して冷凍保存がベスト。
それでは、上手にバランスを考えて、おいしいとうもろこしを味わいましょう(^^)