きゅうりはギネスに掲載された野菜なんですが、どんなことでギネスに載ったのかというと『最もカロリーの少ない果実』ということで掲載されました。
これがなぜか『栄養がない野菜』と解釈されて噂が広まってしまってますね。ですが、カロリーが低いから栄養価も低いということにはなりません。
きゅうりの誤解を解くためにも、この記事ではきゅうりの栄養とその効果効能について掘り下げていきます。また、きゅうりはビタミンCを破壊するという噂もあるので、これについても調査しました。
これできゅうりの誤解も解けるはずです。
それではどんな栄養があるのかみていきましょう。
きゅうりの栄養価
生のきゅうり100gの栄養価をまとめたのでみていきましょう。
- カロリー:14kcal
- 水分:95.4g
- たんぱく質:1.0g
- 脂質:0.1g
- 炭水化物:3.0
- ナトリウム:1mg
- カリウム:200mg
- カルシウム:26mg
- マグネシウム:15mg
- リン:36mg
- 鉄:0.3mg
- 亜鉛:0.2mg
- 銅:0.11mg
- マンガン:0.07mg
- ヨウ素:1μg
- セレン:1μg
- クロム:1μg
- モリブデン:4μg
- α-カロテン:1μg
- β-カロテン:330μg
- ビタミンK:34μg
- ビタミンB1:0.03mg
- ビタミンB2:0.03mg
- ナイアシン:0.2mg
- ビタミンB6:0.05mg
- 葉酸:25μg
- パントテン酸:0.33mg
- ビオチン:1.4μg
- ビタミンC:14mg
- 水溶性食物繊維:0.2g
- 不溶性食物繊維:0.9g
参考元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
栄養がないといわれてますが、微量でもいろんな種類のビタミン、ミネラルが入ってますね。
100g中95.4gが水分ですから95.4%が水分! これは水分補給としても使えますね。さすが夏野菜!
生のきゅうりもおいしいですが、ぬかみそのお漬物もいいですよねぇー(^^)
実はきゅうりは生で食べるより、ぬかみそに漬けたほうが栄養価が上がります!
ナトリウムは2100倍の2100mgに。 カリウムは約3倍の610mgに。 マグネシウムも約3倍の48mgに増えるんです。
さて、きゅうりは栄養がないといわれてる少し残念な野菜ですが、食べる意味がないのでしょうか。
次はどんな効果効能があるのかみていきましょう。
きゅうりを食べるとどんな効果効能があるの?
- 熱中症予防
- 高血圧予防
- 便秘解消
- ストレス改善
- 夏バテ・無気力予防
- 不整脈・心不全予防
- 動脈硬化予防
- 骨粗しょう症予防
- 糖尿病予防
- 血栓予防
熱中症予防に効果的なのはナトリウムです。
生では1mgしか入っていませんが、ぬかみそに付けると2100倍に増えるので、熱中症予防としては漬物のきゅうりを食べるようにしましょう。
汗をかくと体内のナトリウムも出ていってしまいます。水分だけ補給すると体内のナトリウム濃度が薄くなり、これ以上水分を摂らないように脳が制御してしまいます。
血液中のナトリウムが不足するとけいれんを起こしてしまうので、水分だけでなく塩分も同時に補給する必要があるわけです。
塩分のあるものを食べると水が飲みたくなりますよね。これによって水分と塩分の両方が補給できて熱中症を予防できるようになりますので、ぬか漬けにしてナトリウムを摂るようにしてください。
カリウムは『高血圧予防、便秘解消、ストレス改善、夏バテ、無気力予防、不整脈・心不全予防』とあらゆる効果があります。
生でもカリウムが200mg入ってますが、ぬか漬けにすると約3倍の610mgになるので、より効果を期待できるのはぬか漬けですね。
先程、熱中症予防にナトリウムが効果的とお話しましたが、『2100mgは多すぎ』と思うかもしれませんが、カリウムがセットで含まれてるので余分なナトリウムは排出されます。
ですので、血圧が上がる心配はありません。ただ、ぬか漬けはご自宅で塩分量に差があると思うので、あまりしょっぱい場合は食べる量を少なめにしたほうがいいでしょう。
カリウムは腸内の筋肉を促進する働きがあるので、便秘解消する効果がありダイエットに使える成分です。
マグネシウムは不整脈予防、心疾患予防、動脈硬化予防、骨粗しょう症予防、糖尿病予防、高血圧予防とマグネシウムもたくさんの効果がある成分です。
マグネシウムは体の細胞に必要不可欠な成分で頭から足の爪先まで分布してます。そして、このマグネシウムは血液中のブドウ糖を取り込んでエネルギーに変える働きをしてくれるのでダイエット効果も期待できる成分です。
なぜなら細胞の中のマグネシウムが不足するとブドウ糖がエネルギーに変わらずに余った状態になります。そうすると中性脂肪に変わってしまい太る原因になるからです。
この他に、きゅうりにはピラジンという成分があります。この成分はきゅうりの独特の青臭さを出してる成分で、体への効果としては、『血液サラサラ効果』、『血栓予防』です。
栄養がないといわれているきゅうりですが、調べてみるとこれだけの効果が期待できる野菜なんです。
ですが、きゅうりは『ビタミンCを破壊する』という噂も聞きますね。きゅうりの中にもビタミンCは含まれてますので本当にきゅうりはビタミンCを破壊してしまうのか深堀りしてみましょう。
きゅうりはビタミンCを破壊するの?防ぐ方法は?
きゅうりは他の野菜のビタミンCを破壊するという話を聞いたことがありますが、それは本当なのか調べてみました。
結論は心配なし!
きゅうりにはアスコビナーゼという酵素が含まれていて、この酵素がビタミンCを酸化させてビタミンCを壊すという見方がされてます。まずビタミンCには還元型と酸化型とあり、アスコビナーゼが空気に触れることで還元型を酸化型に変化させてしまいます。
ですが、酸化型のビタミンCは体内で還元型のビタミンCに変換されることが研究でわかっています。つまり酸化型(活性酸素を抑える働きがない)ビタミンCでも体内で還元型(活性酸素を抑える)ビタミンCに戻るので壊れることはありません。
それでも酸化を抑えてたいのであればレモン汁がオススメです。お酢よりも酸化を抑える効果が高いのできゅうりをスライスしたらレモン汁をかけると酸化を抑えられます。
まとめ
【きゅうりの栄養効果効能】
- 熱中症予防
- 高血圧予防
- 便秘解消
- ストレス改善
- 夏バテ・無気力予防
- 不整脈・心不全予防
- 動脈硬化予防
- 骨粗しょう症予防
- 糖尿病予防
- 血栓予防
きゅうりは栄養を破壊しませんし、酸化したビタミンCは体内で還元型ビタミンCに戻ります。安心してバクバク食べてください。
カロリー低いですからバクバク食べても問題ないです。きゅうりの食べ過ぎで体を壊すことはありませんが、漬物は塩分が多すぎると良くないので程よいバランスで適量を食べてください。