長ネギには葉の部分が長い青ネギと白い部分が長い白ネギ【根深ネギ】があります。この記事では根深ネギの栄養と効果効能についてまとめました。
長ネギの旬は11月~2月で冬の野菜。お鍋には必ず入っていて主役ではないけど、無いと物足りない感じですよね。
生で薬味として使われてたり、煮物や炒めものなど幅広く料理に使われている万能野菜の長ネギ!
この長ネギの栄養について、白い部分はもちろん、葉の青い部分も掘り下げていきますからね(^^)
長ネギの栄養成分
では、長ネギ(生 100グラム)の栄養成分をざっと見てみましょう。
- カロリー:34キロカロリー
- 水分:89.6グラム
- タンパク質:1.4グラム
- 脂質:0.1グラム
- 炭水化物:8.3グラム
- カリウム:200ミリグラム
- カルシウム:36ミリグラム
- マグネシウム:13ミリグラム
- リン:27ミリグラム
- ベータカロテン:82マイクログラム
- ビタミンK:8マイクログラム
- ビタミンB1:0.05ミリグラム
- ビタミンB2:0.04ミリグラム
- ナイアシン:0.4ミリグラム
- ビタミンB6:0.12ミリグラム
- ビタミンC:14ミリグラム
- 葉酸:72マイクログラム
- 水溶性食物繊維:0.3グラム
- 不溶性食物繊維:2.2グラム
- アミノ酸:1100ミリグラム
- グルタミン酸:280ミリグラム
- アスパラギン酸:130ミリグラム
(参考:日本食品標準成分表2015年版(七訂))
はい、長ネギの栄養成分をまとめてみました。上記の栄養素はナマの長ネギ(白ネギ)100グラムに含まれているのですが、100グラムってどのくらいかピンとこないですよね。
長ネギ1本の重さは細いもので約90グラム、太めのもので約130グラムです。これは葉(青い部分)と軟白(白い部分)の部分を合わせた重量になります。
ざっと栄養成分を見渡すと、水分が多く含まれていて、ミネラル、ビタミン、食物繊維がバランス良く入ってますね。
アミノ酸も多く含まれていて、その中でもグルタミン酸やアスパラギン酸が豊富に入ってます。
妊婦さんには注目してほしい葉酸も含まれてます。
さて、長ネギ1本にいろいろな栄養が含まれてますが、どんな効果効能があるのか見ていきましょう。
長ネギの効果効能
- 疲労回復
- 風邪予防
- 血流促進
- 消化促進
- 脂肪燃焼効果
- 美肌効果
- 鍋がおいしくなる
ビタミンB郡やビタミンC、アミノ酸の働きにより疲労回復や風邪の予防効果が期待できます。
また、栄養成分ではなく香りの成分として硫化アリル(アリシン)があります。この成分は脂肪を燃焼させる働きや血液をサラサラにして血流を良くしたり、胃腸の働きを良くして消化を助けてくれます。硫化アリル(アリシン)ついてはあとで詳しくお話します。
アミノ酸のひとつであるアスパラギン酸は保湿効果が期待できる成分です。また、利尿作用があるので、体内の毒素を外に出すデトックス効果もあります。
もうひとつ、グルタミン酸はアミノ酸の仲間でコンブに含まれてることでよく知られてますが、うまみ成分なので料理をおいしくする働きがあり、鍋料理などでいっしょに入れた具がおいしくなる効果があります。
さて、先ほどお話しました『硫化アリル(アリシン)』を深堀りしていきます。
長ネギに含まれる硫化アリル(アリシン)の効果とは?
長ネギはニオイが強いというイメージがありますが、その正体は『硫化アリル』という香りの成分です。
長ネギに含まれる『アリイン』という細胞が傷つくことで、硫化アリル(アリシン)という成分に変わります。このアリシンは殺菌効果が強いです。長ネギが薬味として使われてるのは殺菌作用があるからなんですね。
アリシンは細かく小口切りにするとより多く発生します。ですが、時間の経過とともに減少してしまうので、切ってから10分以内を目安にすぐ食べるようにしてください。
アリシンは加熱に弱いですが、大きめにネギを切ることでアリインがアリシンに変わる量が減り、加熱に強くなります。なぜならアリインは加熱に強く、脂肪燃焼効果も期待できます。グルタミン酸と同様に旨みアップ作用もあります。
でも、アリシンも低温加熱で調理すれば『アホエン』という成分に変化して、血液をサラサラにして動脈硬化や血栓の予防効果が期待できます。
アリシンの効果は殺菌効果だけではありません。先ほど、軽く触れましたが、『疲労回復』、『血液サラサラ効果』、『消化促進』、『脂肪燃焼効果』があります。
さて、あなたはネギの青い部分どうしてますか? まさか捨ててるなんてしてないですよね!?
次は長ネギの青い部分(葉)の栄養とその効果についてみていきますよ!
長ネギの青い部分の栄養効果とは?
長ネギの葉にあたる青い部分(緑でもいいですけど)、捨ててしまってる人がいるんですよねぇ。
じつにもったいない!
この青い部分は緑黄色野菜として扱われていて、カロテン、カルシウム、ビタミンCなどの栄養が含まれてます。葉ですから食物繊維も当然あります。
注目してほしい栄養成分は『フルクタン』
葉を切ると出てくるネバネバした液体、見たことありますよね。これが『フルクタン』です。
フルクタンは水溶性食物繊維で効果としては『免疫力アップ』、『食後血糖値の上昇を抑える』という効果があります。
また、葉には消臭効果もあるので肉料理や魚料理の食材の一つに入れるといいですよ(^^)
私は長ネギの照り焼きを作るときに青い部分も使います。美味しいですよ。
使わない人の中には農薬を気にしてるのかもしれませんが、日本で使う農薬は1日で分解されますし、使う農薬も決められていて、検査もしっかりしてますので、心配しなくて大丈夫です。
まとめ
長ネギは栄養バランスがよく、まるまる1本料理に使えて捨てるところはありません。捨てるとすれば根っこくらいかな。
和食にとても合う野菜ですから、積極的に使っていきたいですね。
ちなみに、風邪を引いたときに首に焼いたネギを巻くと症状が緩和するという話、聞いたことありませんか?
私も子供の頃、ネギ巻いてました^^;
効果のほどはというと、よくわかりません。 医学的には『効果はない』とされてます。
でも、首が温まるので悪いことではないと思いますが、ネギを食べて栄養補給したほうがより風邪に効くのは間違いないでしょう。